はじめに
子育て中のママにとって「自分の時間を確保する」のは至難の業です。朝から晩まで家事や育児に追われ、気づけば一日が終わっている…。そんな毎日を過ごす中で「運動したい」「体型を戻したい」と思っても、なかなか行動に移せない方は多いのではないでしょうか。
本記事では、「子育てママ × 時間がない」 という状況でも取り入れられるパーソナルトレーニングの活用法を、トレーナー目線でわかりやすく解説していきます。
第1章 子育てママが運動をする時間がないと感じる理由
子育てママが「運動したいけれど、時間がない」と思ってしまう背景には、いくつかの現実的な要因があります。
1. 家事と育児の両立で分刻みのスケジュール
朝は子どもの準備や送り出し、昼は家事に追われ、夕方から夜にかけては食事の準備・寝かしつけ…。自分のために30分まとまった時間を取ることが、想像以上に難しいのが現実です。
2. 子どもの予定が優先になる
「今日はこの時間に運動しよう!」と思っても、子どもの急な発熱や学校・保育園からの呼び出しで予定が崩れることは日常茶飯事。そのたびに自分の計画を後回しにしてしまいます。
3. 「自分のことは最後」というママの心理
「運動するよりも家を片付けないと…」「夫や子どもを優先しなきゃ」という気持ちが働き、結果的に自分の健康や体型改善は二の次になりがちです。
4. 睡眠不足と疲労感
夜中の授乳や夜泣き対応で睡眠が十分に取れず、昼間は慢性的に疲労状態。そんな中で「よし運動しよう!」と気持ちを切り替えるのは、かなりハードルが高いのです。
つまり、子育てママは「やる気がない」のではなく、環境的にも心理的にも自分の時間をつくりにくい状況にいるために「運動ができない」と感じてしまうのです。
第2章 子育てママが運動不足のまま過ごすリスク
時間がなくて運動を後回しにしてしまうことは仕方のないことのように思えますが、長い目で見ると大きなリスクを抱えることになります。
1. 体型の変化と自己肯定感の低下
妊娠・出産で増えた体重や体型の変化がそのままになってしまうと、鏡を見るたびに気分が沈んでしまうことも。「着たい服が着られない」「写真に写りたくない」と感じることで自己肯定感が下がり、ストレスの原因になります。
2. 肩こり・腰痛などの身体的不調
抱っこや授乳で前かがみになる時間が長く、筋力が落ちた状態で子どもを抱え続けると、慢性的な肩こりや腰痛が発生しやすくなります。放置すれば悪化して日常生活に支障をきたすこともあります。
3. 精神面への影響(イライラ・ストレス)
運動不足は「セロトニン」や「エンドルフィン」といった幸せホルモンの分泌を減らしてしまいます。結果として気持ちが不安定になり、子どもや家族にイライラをぶつけてしまうことも。
4. 将来的な健康リスク
産後はホルモンバランスの乱れや生活リズムの変化で太りやすくなっています。そのまま運動不足を続けると、糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクも高まります。
つまり「今は忙しいから大丈夫」と思っていても、運動不足のツケは数年後に大きな形で返ってくる可能性があるのです。
第3章 パーソナルトレーニングが子育てママに向いている理由
「運動不足は解消したいけど、自分一人では難しい」――そんなママにおすすめなのがパーソナルトレーニングです。なぜ子育てママに向いているのかを、具体的に見ていきましょう。
1. 短時間でも効率的に成果が出せる
一人でトレーニングをすると「何をやればいいのかわからない」まま、効果が出にくい運動に時間を使ってしまうことがあります。
パーソナルトレーニングでは、ママの体力や目的に合わせたメニューを作ってもらえるため、20〜30分の短時間でもしっかり効果が出せます。
2. 食事や生活習慣のアドバイスも受けられる
「子どもが残したご飯を食べてしまう…」など、子育て中ならではの食生活の悩みにもアドバイスしてくれます。運動だけでなく生活全体をサポートしてくれるのは大きな魅力です。
3. モチベーションを保ちやすい
一人で運動を続けるのは大変ですが、トレーナーが伴走してくれることで「やらなきゃ!」という気持ちが生まれます。子育て中のママは特に、外部からのサポートが継続のカギになります。
4. オンライン対応で家から出なくてもできる
最近はオンラインで受けられるパーソナルトレーニングも多くあります。自宅にいながら指導を受けられるので、子どもから目を離さずに運動できるのは大きなメリットです。
5. 子ども同伴OKのジムも増えている
ジムによってはキッズスペースがあったり、ベビーカーで一緒に行けたりするところもあります。**「子どもがいるから通えない」ではなく「子どもと一緒に行ける」**選択肢もあるのです。
第4章 時間がないママでも取り入れやすいトレーニングスタイル
子育て中は「まとまった1時間」を確保することが難しいからこそ、工夫次第で続けられるトレーニングスタイルを選ぶことが大切です。
1. 自宅パーソナルトレーニング(オンライン指導)
オンラインのパーソナルトレーニングは、ZoomやLINE通話などを使い、自宅にいながらプロの指導を受けられるスタイルです。
- 子どもを横で遊ばせながら受けられる
- 移動時間がゼロ
- ジムに行く準備(着替え・持ち物)が不要
特に子どもが小さいうちは「出かける準備」だけでも大仕事。オンライン指導なら、このハードルを一気に下げることができます。
2. 短時間トレーニング(20〜30分完結)
時間がないママには「短時間で効果が出る運動」が最適です。
例えば、HIIT(高強度インターバルトレーニング)や自重トレーニングは20分程度で代謝を大きく上げられます。忙しいママでも「子どもが昼寝している間」にサッと取り組めるのが魅力です。
3. 子ども同伴OKのジムを活用
最近は、キッズスペースや託児サービスが付いたジムも増えています。
「子どもを預けられないからジムに通えない」という悩みを解消してくれる施設なら、安心して自分の時間を確保できます。
4. 朝活・夜活で自分時間を確保
- 朝活タイプ:子どもが起きる前の20分を活用。頭も体もスッキリして、その後の家事・育児に集中できます。
- 夜活タイプ:子どもを寝かしつけた後、寝室やリビングで短時間運動。気持ちを切り替えてリラックスした睡眠にもつながります。
「日中に時間を作る」のが難しいママでも、ライフスタイルに合わせた隙間時間活用で十分運動習慣をつくることができます。
第5章 忙しいママにおすすめの簡単トレーニング例
ここでは、自宅でもすぐにできて、子育てママに特に効果的なトレーニングを紹介します。
1. スクワット(下半身強化・基礎代謝アップ)
- 方法:足を肩幅に開き、背筋を伸ばして腰をゆっくり落とす
- ポイント:子どもを抱っこしたままでも可能。負荷が自然にプラスされ、効率よく下半身を鍛えられる
産後は下半身の筋力が落ちやすいので、スクワットで代謝を上げると「痩せやすい体」に変わっていきます。
2. プランク(体幹・姿勢改善)
- 方法:うつ伏せになり、肘とつま先で体を支える
- 時間:まずは30秒からスタートし、慣れたら1分へ
- 効果:体幹を鍛え、姿勢が良くなる。抱っこや授乳で崩れがちな姿勢の改善にも最適。
3. ヒップリフト(骨盤底筋&お尻強化)
- 方法:仰向けに寝て膝を立て、腰をゆっくり持ち上げる
- 効果:産後に弱りがちな骨盤底筋群を鍛え、尿もれ予防にも役立つ
- 応用:子どもをお腹の上に乗せて一緒にやると、遊び感覚で続けやすい
4. ストレッチ(肩こり・腰痛対策)
- 授乳姿勢で固まった肩や背中をゆっくり伸ばす
- お風呂上がりに5分だけでも実践することで血流改善
- 「ながらストレッチ」もおすすめ(テレビを見ながら、寝かしつけの後など)
これらのトレーニングはすべて 器具不要・短時間でできる ため、子育てママの「時間がない」悩みを解決する実践的なメニューとなります。
第6章 体験談:子育てママが実際にトレーニングを取り入れた事例
実際にトレーニングを始めたママたちの声は、同じ立場の読者にとって強い共感と説得力を持ちます。

体験談①:1日20分の自宅トレで体型が戻ったママ(30代・2児の母)
「下の子が1歳になったばかりで、まだまだ目が離せない状態。外出してジムに行くなんてとても無理…と諦めていました。でも、鏡に映る自分の体型を見るたびに気持ちが沈んでしまい、このままではいけないと感じていました。
そんな時に出会ったのが、オンラインの短時間パーソナルトレーニング。最初は半信半疑で『たった20分で意味あるの?』と思っていたのですが、実際にやってみると20分でも汗が出るほどしっかり運動できる内容でした。
子どもがお昼寝している間にサッとスマホを立ち上げて参加するだけ。3ヶ月後にはウエストが−5cmになり、履けなくなっていたデニムがまた入るようになった時は本当に嬉しかったです。忙しいママだからこそ、“短時間でもやれば変われる”ということを実感しました。」

体験談②:産後太りから解放されたママ(20代後半・1児の母)
「出産で体重が10kg増えたのに、育児と家事に追われて気づけば1年近く経過。妊娠前の服は全然入らず、さらに腰痛もひどくなってきていました。子どもを抱っこしている時間が長いのに筋力が落ちているせいで、腰に大きな負担がかかっていたんです。
思い切ってパーソナルトレーナーに相談したところ、『骨盤周りと体幹を重点的に鍛えましょう』とアドバイスをもらいました。最初の頃は簡単なヒップリフトやお腹周りの体幹トレーニングから始め、徐々にスクワットなど負荷を上げていきました。
半年続けた結果、体重は−7kg。腰痛もほとんどなくなり、以前より子どもと元気に外で遊べるようになりました。特に驚いたのは、体力がついて疲れにくくなったこと。『もう年だから仕方ない』と諦めていた自分が、こんなに変われるなんて思っていませんでした。」

体験談③:ストレス解消の時間を手に入れたママ(40代・3児の母)
「私は3人の子どもを育てていますが、一番下がまだ3歳で、毎日24時間子どもと一緒に過ごしています。もちろん幸せなことですが、正直に言えば自分の時間がなくて、気持ちが押しつぶされそうになる瞬間も多かったんです。
そんな時に、知り合いのママから『運動すると気分がスッキリするよ』と聞いて、半信半疑でパーソナルトレーニングを体験してみました。トレーナーの励ましに背中を押されて、30分だけでも集中して体を動かすと、終わった後は心も体も軽くなったのを実感。
『今日は自分のために時間を使えた』という満足感が、自分に自信を取り戻すきっかけになりました。運動を習慣にしてからはイライラすることが減り、子どもや家族に対して優しく接する余裕が生まれたんです。今では、トレーニングの時間が私にとって最高の“リフレッシュタイム”になっています。」

第7章 忙しいママが運動を習慣化するコツ
「よし、運動を始めよう!」と思っても、実際に習慣にするのは難しいですよね。特に子育てママは予測できないことが多く、計画通りに進まないのが当たり前です。だからこそ、完璧を目指さず“ゆるく続ける工夫” が大切です。
1. 「10分でもOK」と考える
「30分運動しないと意味がない」と思うとハードルが上がります。まずは 10分のストレッチ や 5分のスクワット でも立派な一歩。短い時間でも積み重ねれば、確実に体は変わります。
2. 子どもと一緒にできる運動を取り入れる
- 子どもを抱っこしてスクワット
- 一緒に寝転んでプランクごっこ
- 子どもをお腹に乗せてヒップリフト
「ママが運動=子どもも楽しい時間」と思えるようにすれば、むしろ子どもが運動のサポーターになってくれます。
3. 予定に組み込んで“自分時間”を確保
家事や買い物と同じように「カレンダーに運動の時間を入れる」と習慣化しやすくなります。
例)「子どものお昼寝後に20分」「寝かしつけ後に15分」など、あらかじめ予定化すると「今日はやらなくていいや」となりにくいです。
4. 週1回だけジムに行く+他の日は自宅運動
「毎日ジムに行く」のは難しくても、週1回ジムでしっかり運動 → 残りの日は家で軽めにという方法なら続けやすいです。トレーナーからアドバイスをもらって、自宅でも実践できるメニューを教わるのもおすすめです。
5. 家事と組み合わせた“ながら運動”
- 掃除機をかけながらランジステップ
- 料理の合間にかかとの上げ下げ(カーフレイズ)
- 洗濯物を干すときにスクワット動作
生活動作にちょっと工夫を加えるだけでも、立派なトレーニングになります。
💡 ポイントは「完璧を目指さないこと」。続けられる形を見つけて、“ゆるく長く”を意識することが成功の秘訣です。
まとめ
子育てママにとって「運動する時間がない」という悩みはとても現実的で、多くの人が抱えている共通の課題です。
しかし、
- 自宅やオンラインで短時間でもできるパーソナルトレーニング
- 子どもと一緒にできる運動スタイル
- 週1回だけでもプロのサポートを受ける方法
これらを上手に活用すれば、限られた時間の中でも無理なく体と心を整えることが可能です。
運動を始めると…
- 産後太りや体型の崩れを改善できる
- 肩こりや腰痛など身体の不調が軽くなる
- ストレスが和らぎ、気持ちが前向きになる
- 子どもや家族に優しく接する余裕が生まれる
「家族のために」と頑張るママだからこそ、自分の健康を優先することは家族みんなの幸せにつながるのです。
👉 今日からできるのは、ほんの 5分のストレッチ や 子どもと一緒にスクワット でも構いません。
まずは小さな一歩を踏み出して、「忙しいけど運動できるママ」へと変わっていきましょう。

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