はじめに
更年期に差し掛かる40代後半〜50代の女性の多くが「最近太りやすくなった」「体が疲れやすい」「なかなか痩せない」といった代謝の低下に悩まされます。
これは女性ホルモンの減少による筋肉量の低下や自律神経の乱れが大きな原因です。
そんな中で注目されているのが、パーソナルトレーニングによる代謝改善。
本記事では、更年期女性に起こりやすい代謝低下のメカニズムから、パーソナルトレーニングで得られる効果、具体的な運動法や食事改善のポイントまでをトレーナー視点で解説していきます。
第1章:更年期と代謝低下の関係
更年期は一般的に45〜55歳前後に訪れます。この時期に「太りやすくなった」「動いても汗をかきにくい」「疲れが抜けない」といった体の変化を感じる女性が多いのは、次のような原因があります。
1. 女性ホルモンの減少
- エストロゲンは筋肉や骨を守り、自律神経を安定させる役割を持っています。
- 減少すると、筋肉が落ちやすくなり、基礎代謝が下がる。
- その結果、今までと同じ食事量でも太りやすい体質へと変化。
2. 筋肉量の低下
- 年齢とともに筋肉は自然に減少(特に下半身)。
- 筋肉は「代謝の工場」。減少すれば消費カロリーが下がり、脂肪がつきやすくなる。
3. 自律神経の乱れ
- ホットフラッシュや不眠など、更年期特有の症状が運動習慣を妨げる。
- 睡眠不足やストレスで代謝がさらに低下。
👉つまり、更年期の代謝低下は「自然現象」ですが、正しい対策をとれば改善可能なのです。
第2章:なぜパーソナルトレーニングが有効なのか
更年期女性にとってパーソナルトレーニングは「代謝改善の近道」といえます。その理由を具体的に見ていきましょう。
1. 個別対応で安心
- 更年期は人によって症状の出方が大きく異なります。
- 「今日は疲れやすい」「膝に痛みがある」などを相談すれば、その日の体調に合ったメニューに変更可能。
2. 正しいフォームで効率的に
- 自己流での筋トレはフォームが崩れやすく、効果が出にくいだけでなくケガのリスクも。
- トレーナーがチェックすることで、安全に効率よく筋肉を刺激できる。
3. モチベーションを維持しやすい
- 一人だと「今日は疲れているから…」と続けにくい。
- 予約制・マンツーマン指導で「行かざるを得ない」環境ができるため、継続率が高い。
4. 食事・生活習慣までサポート
- 代謝改善には「筋トレ+食事改善+生活リズム」が不可欠。
- パーソナルトレーナーは運動だけでなく、食事のバランスや生活習慣のアドバイスまでしてくれる。
👉更年期女性の代謝改善には、「一人で頑張る運動」よりも「専門家の伴走」が効果的なのです。

第3章:更年期女性におすすめのトレーニング種目
代謝を改善するためのトレーニングは、「大きな筋肉」「体幹」「有酸素」をバランスよく取り入れることがポイントです。ここでは更年期女性が無理なく続けやすい運動を解説します。
1. スクワット
- 主に太もも・お尻・体幹を鍛える。
- 下半身は全身の筋肉の7割以上を占めており、代謝改善には欠かせない。
- 初心者は椅子を使って座るように動作すると安全。
2. ヒップリフト(ブリッジ)
- 仰向けで膝を立て、お尻を持ち上げる運動。
- 骨盤周りの筋肉を鍛え、姿勢改善や腰痛予防にも効果的。
- 更年期に多い「猫背・骨盤の歪み」にアプローチできる。
3. プランク
- 腕立て伏せの姿勢で体を一直線にキープ。
- 体幹を強化し、基礎代謝を底上げ。
- 腰が反りやすい人は膝をついて短時間からスタート。
4. 軽いダンベル運動
- 2kg程度のダンベルで腕や肩を鍛える。
- 上半身を鍛えることで、血流改善や肩こり解消にも効果。
5. 有酸素運動(ウォーキング・バイク)
- 筋トレで筋肉を刺激した後に行うと脂肪燃焼効果が高まる。
- 強度は「会話できる程度」を目安に。
👉これらの運動を週2〜3回取り入れることで、基礎代謝を確実に底上げできます。

第4章:食事改善と代謝アップのポイント
トレーニングをしても、食事が乱れていては代謝改善の効果は半減してしまいます。更年期女性は特にホルモンバランスの乱れが代謝低下に直結するため、食事管理が重要です。
1. タンパク質を意識して摂る
- 筋肉の材料となるタンパク質が不足すると、せっかくの運動効果が出にくい。
- 体重1kgあたり1.0〜1.2gを目安に。例:体重60kg → 60〜72g。
- 鶏むね肉、鮭、卵、大豆製品(豆腐・納豆)、ヨーグルトなどを毎食に。
2. 腸内環境を整える
- 腸内環境の乱れは代謝を低下させ、便秘や肌トラブルにもつながる。
- 食物繊維(野菜・海藻・きのこ)+発酵食品(納豆・キムチ・ヨーグルト)をセットで摂ると効果的。
3. 糖質の質を選ぶ
- 極端な糖質制限はNG。更年期はエネルギー不足に陥ると疲れやすくなる。
- 精製された白米・パンよりも、玄米やオートミールなどの低GI食品を選ぶ。
4. 水分補給
- 水分不足は血流を悪化させ、代謝を妨げる。
- 1日1.5〜2リットルを目安に、常温の水やお茶でこまめに摂取。
👉 食事は「制限」ではなく「選択とバランス」。これが更年期女性の代謝改善のカギです。
第5章:トレーニングを始めた女性たちの体験談

体験談1:50代前半・Aさん(代謝アップと気分改善)
「閉経を迎えてから急に体重が増え、疲れやすさも強くなっていました。以前の私はウォーキング程度しかしていませんでしたが、なかなか効果を感じられず…。そこで思い切ってパーソナルトレーニングを始めました。週2回の筋トレと軽い有酸素運動を組み合わせ、さらに食事でタンパク質を意識するようにしました。
最初の1ヶ月は筋肉痛が大変でしたが、3ヶ月後には**体重−4kg・体脂肪率−3%**を達成。数字以上に嬉しかったのは、朝の目覚めがスッキリし、気分の落ち込みが減ったことです。仕事にも前向きに取り組めるようになり、夫から『最近明るくなったね』と言われました。」

体験談2:40代後半・Bさん(食事指導で成功)
「若い頃から自己流ダイエットを繰り返してきましたが、更年期になってからは全く効果が出ませんでした。食事を減らすと体重は少し減っても、すぐにリバウンド…。そんなときトレーナーから『代謝を上げるには食べなきゃダメ』とアドバイスを受けました。
具体的には、朝食にプロテイン+卵、昼食に鶏むね肉や魚、夜は野菜と豆腐を中心にしたメニュー。無理な制限をせずにしっかり食べて筋肉をつける方法を学びました。その結果、半年でウエストが**−7cm**、肩こりや冷え性も改善。家族から『姿勢が良くなったね』と驚かれ、自分でも鏡を見るのが楽しくなりました。」

体験談3:50代後半・Cさん(膝の不安を克服)
「若い頃から運動は苦手で、更年期に入ってからは膝の痛みも出始めていました。『もう運動は無理かな』と諦めていましたが、娘に勧められてパーソナルトレーニングに挑戦しました。
トレーナーが最初に膝の状態をチェックし、負担が少ないヒップリフトや椅子を使ったスクワットからスタート。ストレッチも毎回入れてもらったおかげで、安心して続けられました。
3ヶ月後には膝の痛みが軽減し、歩くのが楽に。孫と一緒に公園を走り回れるようになり、『まだまだ元気でいられる!』と自信が湧きました。今では週1回のジムが生活の楽しみになっています。」
👉 体験談からわかるのは「体重変化」だけではなく、生活の質(QOL)が向上することこそ、更年期女性にとって大きなメリットだということです。
第6章:更年期に運動を続けるための工夫
更年期は体調の波が大きいため、運動を「無理なく続ける工夫」が必要です。続けられるかどうかで結果が大きく変わります。
1. 無理をしない強度設定
- 体調がすぐれない日はストレッチやヨガに切り替える。
- 「頑張りすぎない」ことが継続の秘訣。
2. 小さな成功を積み重ねる
- 体重や体脂肪だけでなく「腕立てが10回できた」「階段を息切れせずに登れた」といった日常の変化を記録。
- 達成感が自信となり、継続モチベーションにつながる。
3. 同じ世代の仲間をつくる
- 同じ更年期世代の女性と励まし合うことで、孤独感が薄れる。
- グループセッションやSNSでの交流も効果的。
4. オンライン指導の活用
- 「今日は外に出たくない」日も、自宅でオンライン指導を受ければ継続可能。
- トレーナーが画面越しにフォームを見てくれるので安心。
5. 自分へのご褒美を設定する
- 「1ヶ月続けられたら新しいウェアを買う」など、小さなご褒美を設ける。
- 習慣化のきっかけになりやすい。
👉 更年期女性は「頑張る」より「上手に続ける」ことが大切。継続こそ最大の代謝改善効果を生みます。
第7章:更年期女性におすすめのジム選び
更年期の代謝改善を目的としたトレーニングは、ジム選びが非常に重要です。間違った環境を選ぶと「続けられない」「効果が出ない」原因になってしまいます。以下のポイントを参考にしてください。
1. 女性専用 or 女性に強いジムを選ぶ
- 更年期特有の悩みに理解があるトレーナーが在籍していることが大切。
- 女性専用ジムは安心感があり、同じ年代の方も通っているのでモチベーションを保ちやすい。
2. 食事サポートの有無
- 更年期の代謝改善には「筋トレ+食事改善」がセット。
- 食事指導を取り入れているジムなら、栄養面からもサポートしてくれる。
3. トレーナーの実績・経験
- 更年期世代の女性を指導した経験があるトレーナーを選ぶと安心。
- 「女性ホルモンの変化」「骨粗しょう症リスク」「体調の波」などに配慮したプログラムを作ってくれる。
4. 柔軟な予約制度
- 更年期は体調が安定しない日もあるため、急なキャンセルや日程変更に対応してくれるジムを選ぶのがおすすめ。
5. 通いやすさと環境
- 自宅や職場から近い場所にあることが継続の秘訣。
- 清潔感があり、落ち着いてトレーニングできる雰囲気かどうかもチェック。
👉 ポイントは「無理なく、安心して、長く続けられるジム」を見つけること。これが更年期女性にとって成功のカギです。
まとめ
更年期に入ると、ホルモンバランスの変化によって代謝が落ちやすくなり、体重増加や疲労感などの悩みを抱える女性が多くなります。
しかしこれは「仕方のないこと」ではありません。
- 筋肉を維持・増やすトレーニング
- タンパク質を意識した食事改善
- 無理なく続けるための工夫
この3つを取り入れることで、更年期でも代謝を改善し、以前のようにエネルギッシュな毎日を取り戻すことが可能です。
さらに、パーソナルトレーニングなら専門家が伴走してくれるため、安心して取り組め、最短で成果につなげられます。
「更年期だから仕方ない」と諦めるのではなく、今こそ自分の体を大切にするタイミングです。
未来の自分のために、小さな一歩を踏み出してみませんか?
👉 最初は週1回からでもOKです。
運動と食事を見直すことで、数ヶ月後には「体が軽い」「気分が明るい」と実感できるはずです。

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